技術がつなぐ、 患者さんとのつながり。
医療法人FAAおおつかクリニック
大塚 誠 院長 / 内科・胃腸科・呼吸器科・リウマチ科・アレルギー科・在宅医療
常勤の医師3名で運営する福岡市早良区次郎丸の幹線道路沿いにある医療法人FAAおおつかクリニック。近隣に住まわれる多くの患者さんへの訪問診療を中心としながら、リウマチや膠原病から一般内科まで、毎月1,000名程の外来診療にも対応しています。現在、おおつかクリニックでは、YaDocでの「オンライン問診」と「オンライン診察」を取り入れています。
勤労世代の、通院のドロップアウトは防げるか。
忙しく働く勤労世代の方ほど、ストレスや過労によって高血圧や生活習慣病のリスクは高まる傾向にあります。こういった病気は、継続的な治療が必要なのですが、患者さんは、忙しくて時間がないうえに自覚症状もほとんどないため、通院期間が空いてしまったり、治療からドロップアウトしてしまう方がいることに課題を感じていました。
現在、当院でYaDocのビデオチャットを利用する患者さんのなかに、高血圧症の方がいらっしゃいます。この方は、子どもを育てながら働くお母さん。月に1度の外来診療もままならず、継続的に通院することが難しい状況が続いていました。
しかし、対面での診療とオンライン診察を1ヶ月ごとに交互に組み合わせることで、月に1回の継続的な診療が実現できるようになりました。オンライン診察は、移動時間や待ち時間もなく、平均して一回あたり10分から15分程あれば診療を受けることができます。忙しい方でも、昼休みなどのちょっとした空き時間に予約を入れて診療を受けられるので、時間的負荷は低く、患者さんが継続的に治療を行うための大きなメリットとなっています。またオンラインとはいえ、お互いに顔を見合わせながら話しを聞くことができるので、対面と同様に安心して診療ができると考えています。
高齢化社会だからこそ、オンラインを使った診療はきっと身近になる。
医療の現場に身を置いていると、高齢化が進んでいることをより身近に感じます。外来が難しくなり、在宅医療への切り替えの必要性を感じる機会も増えています。遠方からご自身の運転で通われている、70代の患者さんがいらっしゃるのですが、「いまは運転できるからいいけど、きっと近い将来それが難しくなる。そうなったら在宅医療も視野に入れていかないといけない」。そんなお話しを伺っていた事もあり、在宅医療が必要になる前にYaDocを使ってもらいました。
最初はスマートフォンを使いこなせるかどうか不安でしたが、高齢の方でも問題がなく使えたことに、オンライン診察の可能性を感じています。もちろん定期的に対面での診療を行うことも前提となりますが、結果として医療の質を下げることなく患者さんの通院負荷を下げることができました。
患者さんの声として、医師の顔を見て話せることが何より安心できるということも患者さんから伺いました。当院ではこれから先、より高齢の方々の生活を支える医療に力を入れたいと考えています。
電話では見えない表情や生活の状況をオンライン診察では見ることができる。これは的確な判断や治療計画を立てることにつながります。YaDocは訪問診療を主に行う医療法人が開発に携わっていますので、遠隔でのバイタルチェックや、夜間の緊急対応など、これからの機能拡充にも期待をしています。