2022.2.22
頭痛の症状にお困りの方へ~専門医からのメッセージ~
YaDocでは、患者さんがよりよい医療を受けられるよう、さまざまな情報提供を行っています。今回は頭痛の専門医である、医療法人寿会 富永病院の菊井先生からのメッセージをお届けします。
頭痛による症状やお悩みは人それぞれ。日常生活に困るような頭痛を抱えていらっしゃる方、日常的に市販の鎮痛薬を服用している方、痛みは強くないものの脳疾患や脳血管障害などに心配がある方など、当院にも日々さまざまな患者さんがいらっしゃいます。一生付き合っていくもの、と治療をあきらめていた方も、ご自身の症状に対する理解を深めることで、痛みをコントロールしながらうまく付き合っていくことができるかもしれません。まずは気軽に受診してみることをおすすめします。
日常的に市販の鎮痛薬を服用している場合、受診の目安になるポイントは?
「月に10日以上」鎮痛薬を服用している月が「3か月」続いたら受診したほうがいいでしょう。1日に服用する回数は関係なく「月に10日以上」というのがポイントになります。
どのクリニックを受診したらいいかわからない場合は?
日本頭痛学会のホームページをご覧いただくと、都道府県別に日本頭痛学会 認定頭痛専門医の診察を受けることができる医療機関の一覧が公開されています。こちらを参考に、ご自宅との距離や通いやすさなどを踏まえて、どの医療機関を受診するかを検討してみてもよいかと思います。
受診された患者さんの声にはどのようなものがありますか?
「もっと早く受診したらよかった」とおっしゃられる方が多いです。10年〜20年と市販薬(OTC)を服用し続けてこられた方も多く、専門外来を受診することで頭痛が改善し、本当に人生が変わったとおっしゃられる方もいらっしゃいます。
頭痛の悩みを抱えているのは子育てやお仕事で忙しい世代でもあり、なかなか受診するきっかけがない場合も多いです。今後オンライン診療がもっと広まり、時間のない人でも受診しやすい環境になることを期待しています。
最後に、メッセージをお願いいたします。
「朝から頭が痛くて仕事に行けない」「薬を服用して症状が落ち着いてから出社したい」ということがあっても、家庭内や職場などでなかなか理解が得られずに困っているという方も多くいらっしゃいます。実際に片頭痛の日本人全体の有病率(病気を持っている方の割合)は8.4%程度と言われており、残る大多数の方が頭痛持ちではないことに起因するのかもしれません。こうしたとき、頭痛専門医にご相談いただければ、頭痛に関するパンフレットをお渡ししたり、必要な場合は診断書をお渡ししたりするなど、治療以外の部分においてもサポートが可能です。些細なことでも気になることがあるときには、気軽に受診してみることをおすすめします。
【インタビュー医師】
医療法人寿会 富永病院
脳神経内科 副部長
菊井 祥二 先生
YaDocでは「頭痛管理機能」を搭載しています。症状を記録し、診察時に医師に見せることで、治療に役立てていただけますので、是非ご活用ください。
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